書評「この国は歪んだニュースに溢れている」

今回は書評。たまたま本屋に行って手に取った「この国は歪んだニュースに溢れている」という本。

元々辛坊治郎さんは好きだったんです。ただそれは、テレビ等で拝見する辛坊さんの「軽快なトーク」や突っ込み、頭の回転の速さなど、人柄や思想などとは全く関係ない「表面的なところ」が理由でした。

今回この本を読んで、辛抱さんが「何に課題意識を持っているのか」を垣間見るとともに、仮に書いてることが「真実」を含んでいるとすれば、「この国の息苦しさの原因はこの辺りにあるのかな・・」なんて感想を持ちました。

公務員

この本では、公務員のことを厳しく指弾しています。

  • 日本がこの30年間成長できなかったのは、公務員(行政)による過剰な規制が理由である
  • 日本の公務員は決してクリーンではなく、多くの既得権益を守るために国民を騙している

などなど。「昔、公務員に嫌がらせでもされたんかな・・・」と思うぐらい手厳しいです。

確かに、僕の友人にも公務員がいます。就職の時には「国をこうしたい」という思いを持っていたのが、役所の中で長年働くと、いつの間にかそういった思いは見失ってしまうそうです。理想や思いだけでは生活できないってこともあるかもしれませんね。

ただ、本書に書いてることは一理あるな、と私は思います。

私が勤める会社の事業も、国の「とある省庁」の監督下にあります。その事業を行うためには、国が定めるあらゆる基準をクリアする必要がある。

もちろん、必要なルールは守らないといけない。ただ、そのルール、古いんですよね。今みたいに様々な技術が出揃ってなかった時代を前提にしたものが多く、今の実態に合ってない。ただ、それを思い切ってアップデートする動きはない。だって、誰も責任取れないから😞

確かに、今のルールは過去の痛ましい出来事が背景にあることも珍しくないでしょう。ただ、それに囚われて、せっかくあちこちに転がっている「便利で最先端の技術」を活用できない。だからサービスもアップデートされない。

実際、会社で事業のアップデータ・リノベーションを提案しても、まず議論が活性化することはありません。なぜなら、現行の基準に収まらないから。

「いやいや、どんなサービスをしたらお客さんにメリットがあるか、がまず重要なんじゃないの?」

私はそう思いますが、世の中は逆です。「ルールはこうなっています。その範疇でサービスを考えてください。」なんです。

さて、この基準(ルール)、誰のためのものなんですかね?

マスコミ

辛抱さんはマスコミ側の方ですが、本書の中ではマスコミをコテンパンに書いておられます。その報道姿勢はもとより、「嘘をついている」とまで・・・。

以前、マスコミに務める友人に「忠告」されました。「メディアリテラシーを身につけなあかんで」と

メディアリテラシー?👀

今から考えると、至極当たり前のことかもしれませんが、「テレビ・新聞が報道することをそのまま信じ込んだらダメ」ってことなんでしょうね。

実際、同じ出来事に対して、新聞社によって全く逆の論調で報道されることってよくあるじゃないですか。正直、まだ僕なんかでは「どちらが正しいか?」を判断するのは難しい。そもそも「どちらも正しい」かもしれませんしね。

ただ、極力「両サイドの報道を見る」ということは、心がけた方が良いかもしれません

日常生活でもありますよね。ある人とある人がいざこざ。片方の人の証言だけ聞いて判断すると事を誤ります。基本は両サイドの言い分を聞くこと

できることからやっていきましょう。

政治家

辛抱さんは保守の方。亡くなられた安倍晋三さんや橋下徹さんなんかの話が出てきます。

僕、安倍さんが総理をされてた時代って、良い時代だったんじゃないかと思います。株価は上がる。失業率は下がる。諸外国に対して日本の立場や意見をきっちり発信する。

ただ、巷を見ると、安倍さんのことを批判する報道や書籍がたくさんあるのも事実。さっきも書いた通り、同じものをどこから、あるいはどちら側から見るかで見え方」がきっと異なる。

総理大臣や国会議員とか、「国の舵取りをする仕事」って大変なんでしょうね。「決める」のレベルが半端じゃなく高いですからね。生半可な決意ではできません。決めたことにあちこちから文句が飛んでくる。下手したら命を狙われるかもしれない。

僕には、国はもとより、会社や組織レベルでも「決める仕事」は務まりません。でも、自分と家族の身は自分できっちり守れるように、本に紹介されてたことも理解した上で、人生をどの方向に進めていくか、常に考え続け、「決めていきたい」と思ってます

それでは、また次回お会いしましょう!

このブログの管理人
KoTa

生まれも育ちも関西の40代男性会社員。
妻、子ども2人(女の子)、犬(メスの豆柴)の5人家族。
家族にも仕事にも恵まれ、人並み以上の生活を送って来ましたが、人生も後半に差し掛かり、残りもとことん楽しみ尽くすべく日々過ごす様子をブログに綴っていきます。
趣味はゴルフの練習(レッスン含めて週2〜3回)と家計管理(予算通りに家計管理できることに快感を覚える)。
最後の晩餐は関西とんこつラーメンの雄「無鉄砲」。20年以上通っています。
資産運用にも精を出し、一応いわゆる「アッパーマス層」。

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関西在住中年の人生後半満喫記

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