先日、会社の後輩のA君から一通のメールが。内容は、
「Bさんのお見舞いに行ってきました。KoTaさんも行くなら早めがいいですよ。」
というもの。そうか・・・。
A君、Bさんと僕は、およそ10年前に同じ場所で働いていた仲です。
A君と僕は同じタイミングで配属され、彼が僕の2年後輩。
一方のBさんは、その時すでに50代に入ったくらいの年齢(と記憶してます)で、部署の「ご意見番」として確固たる地位を築いたおられた方です。
ただ、すごく気さくかつ気配りの細やかな方で、A君も僕も、Bさんにはいろいろ教えてもらいました。仕事だけでなく、一緒に飲みにも行ったし、ゴルフも連れて行ってもらいました。
Bさんのゴルフの腕前はかなりのもので、ハンデはお持ちではなかったものの、多分「シングルの手前」くらいやったんちゃうかな?くらいのレベル感。あるとき、翌日に一緒にラウンド予定だったのですが、「朝が早いから」と言う理由でBさんの家に泊めてもらったこともありました。
ほんと懐かしい。
そのBさん、定年延長は選択せず、60歳ですぱっと退職されました。周囲は60歳以降も働く選択をされる方が多いし、「残って欲しい」といろんな方から要請があったはず。でも、Bさんが言うには、「やりたいことがたくさんあるから」と言うことで、辞める選択をとられました。
「そういうもんかな」
この時はそれくらいにしか感じませんでしたが、今から思うと、中途半端なことをせず「はっきりした」素晴らしい選択だと思います。
その後、A君も僕も部署を離れ、それぞれの道へ。
Bさんは同じ部内で職場は移りながらもそれぞれの部署で職務を全うされ、予定通り60歳で退職されました。
Bさんの退職後、何度かお会いしてましたが、直近で僕が再開したのは、昨年10月に一緒にゴルフに行った時でした。
そこで、Bさんから思いもよらぬ話を聞かされました。
難病指定されている「筋ジストロフィー」になられたとのこと。
その時点では、まだゴルフをできるくらいお元気だったものの、少し呂律が回りにくくなってたり、一部の指も自由が効かなくなりつつありました。
正直、かなりショックでした。
あんなにお元気で活発だった方が、そんな病気になるなんて、と。Bさん自身も、
「最悪や」
と冗談っぽく仰ってましたが、本音だったんでしょう。
そして先日、後輩のA君がBさんのお見舞いに行ったとのこと。
場所はホスピス。最後を穏やかに過ごす施設です。
A君によると、Bさんはすでに寝たきりの状態で、自力で呼吸ができないため人工呼吸器も使っておられる状態だったようです。
正直、僕は怖くてお見舞いには行けません。
お顔を拝見しておきたい思いはもちろんあるけど、怖い。
変わり果てたBさんをみるのは辛い。
どんな声をかけていいかも、わかりません。
本当に申し訳ない。
そして、Bさんのことを考えると、やはり、
「やりたいと思ったことは全部やっとけ」
をとことん貫かないとダメだと、決意を新たにしました。
- 「明日やろう」
- 「来年やろう」
- 「退職後にやろう」
- 「老後にやろう」
みんなそう言います。けど、
- その未来は確実に来るのですか?
- その時、自分がそれをできる状態にあると言い切れますか?
健康の問題だけでなく、ひょっとしたら戦争が起きて、それどころじゃなくなってるかも知れません。決して「刹那的に生きるべき」と言いたいのではありません。けど、やりたいことを優先する。
仕事?そんなもん、生きるための「手段」であって、優先的なものちゃうわ。
自分に残されている時間は、決して無限ではありません。
何に時間を使うか?
よく考えて生きていかないといけません。
それでは、また次回お会いしましょう!
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